FAPホワイトニング
歯科医院で受けていただくオフィスホワイトニング法のひとつです。 FAPホワイトニングは、歯の表面を強化しながら白くするという、これまでのホワイトニングとは全く異なる画期的なホワイトニングです。 これまでホワイトニングは、海外で、歯のエナメル質の厚みも十分な外国人向けに開発されたものを輸入していました。 同じものを日本人が使用すると、アジア人には余り効果がなかったり、痛みが生じたりしやすいなどの欠点がありましたが、FAPホワイトニングは、日本の研究者が歯のエナメル質の薄い日本人のために開発したもので、初めて世界に発信できる日本オリジナルのホワイトニングシステムです。 また、FAPホワイトニングは、歯科医院の治療椅子で受けていただくホワイトニングです。 お家でのホワイトニング用の特別なケアは必要ありません。
FAPホワイトニングと従来のホワイトニングの違い
従来のホワイトニングは、ホワイトニングのお薬で歯を溶かすことで、歯の表面を凸凹にし、そこに当たった光が乱反射することで歯を白く見せていました。
そのため、ホワイトニングを行い、ある一定の時間が経過すると、歯のくぼんだ部分に着色が付いてしまいます。 しかもこの着色は歯のくぼんでいる部分についているために、PMTCをしても着色を除去するのが困難となるのです。 また、着色するようなものを極力控えたとしても、だ液の働きで徐々に表面性状が修復され、乱反射が起こらなくなっていきます。従って、短期間で定期的にホワイトニングを繰り返し行い、着色部分もお薬で溶かす必要があるとされてきました。 一方、FAPホワイトニングですが、ホワイトニングと同時に（元々存在する微小な歯の亀裂などに）歯の結晶成分と云われるハイドロキシアパタイトを強化したフッ化アパタイト（フルオロアパタイト、強化カルシウム）を化学的に歯に結合させていくというメカニズムです。 つまり、「虫歯予防のフッ素」と「歯のハイドロキシアパタイト」が反応してできる『フッ化アパタイト』そのものを直接歯の表面に結合させるのです。 従来のホワイトニングと異なり、表面を凸凹にするのではなく、つるつるな表面にするわけですから、歯を強くしながら、白く輝く歯にすることができるということになります。
フッ化アパタイトの結晶
FAPホワイトニングの流れ
①ワックスを歯肉に塗り、歯肉を保護します。 ②歯の表面にFAPホワイトニングのペーストを塗ります。 ③15分後、FAPホワイトニングのペーストをふき取ります。 ④ ③を2回繰り返し、水洗いしワックスを取り除いて終了します。 FAPホワイトニングビフォア＆アフターです。
FAPホワイトニングの特徴
1.特許および商標登録取得済み 『FAP美白歯科研究会』のFAPホワイトニング講習を受講しトレーニングを受けた医院のみで施術することができます。 2.効果と安全が科学的に裏付けられています。 FAP美白研究会では、大学での研究、学術雑誌への論文投稿など基礎研究での裏づけも行っています。英科学雑誌『nature』に人工エナメル質の開発で掲載された山岸一枝先生が、FAPホワイトニングの開発者です。 3.ナチュラルホワイトな仕上がり 従来のホワイトニングはチョーキーホワイトという白墨のような艶のない白さになってしまいました。しかし、FAPホワイトニングはつやのあるナチュラルホワイトな仕上がりです。舌触りもホワイトニング前よりも滑らかになります。 4.白さが続く 従来のホワイトニングは、短期間で色の後戻りが起こってしまう上、日本人の歯は黄ばみが強いため、ホワイトニングを繰り返し続ける必要がありました。しかし、FAPホワイトニングは、ホワイトニング前よりもエナメル質表面が滑らかになるために、色の後戻りがありません。ただし、茶渋などの着色汚れは付着することは避けられませんのでクリーニングは必要となります。 5.歯に優しい 従来のホワイトニングは成人以上が対象とされています。しかしFAPホワイトニングは年齢症状に合わせて使用できるため、小学生からでも行うことができます。 6.歯質を強化して虫歯予防効果が得られる 従来のホワイトニングは、白くなっても、歯の表面がダメージを受けていました。FAPホワイトニングは歯の表面に強化カルシウム（フッ化アパタイト）を補い、歯と一体化させるために、歯質が強化され（耐酸性が向上）、虫歯予防効果が得られます。矯正装置を外したあとの歯のケアにも特におすすめです。
FAPのデメリット
FAPだからというデメリットは、
1回の治療時間が全部で45分から1時間ほどと長めです（2回塗布します）。
以下は、オフィスホワイトニングのデメリットになりますが、
歯がすり減っていたり、歯ぎしりで歯に細かいヒビがある人は薬がしみることがあります。
歯ぐきに薬が着くとピりピりしみて、直後は歯ぐきの色が白くなります（30分ぐらいで元に戻ります）。
ホームホワイトニングより費用が高価です。
FAP Q&A
FAPホワイトニングに要する期間や時間はどれくらいですか？ FAPホワイトニング・ペーストを塗るのは15分を2回です。1週間に1回のペースで来院していただいて、これを５～10回行います。お急ぎの場合は調整します。 歯に悪くはありませんか？ 一般のホワイトニング剤は、歯の表面をざらついたスリガラス状にするために、歯の表面に汚れが付きやすくなり、少なからずダメージを受けます。しかしFAPホワイトニングでは虫歯予防効果のある強化カルシウムを使って歯の表面を強く白くします。 体に悪影響はありませんか？ ホワイトニング後は、歯の上に乗せてあるFAPホワイトニング・ペーストをふき取るので、体内に流れる心配はありません。万が一飲み込んでしまっても、自然に体外に排泄されますし、基本的な成分はカルシウムですので、安全です。 色の後戻りはありますか？ 表面を覆っている強化カルシウムが保護しているので、着色汚れは付きにくく、もとの色に戻ることはありません。しかし、茶渋などの着色汚れで色が悪くなることはあります。 メンテナンスはどうすればいいですか？ 歯が汚れてくるのでクリニーングやホワイトニングで汚れを落とす必要があります。歯は皮膚と同じで年とともにつやもなくなり、くすんできます。ですから今のつやと白さを保つためにも、定期的なお手入れをしてください。 痛みはありませんか？ ほとんどの方に痛みはありませんが、場合によっては痛みが出ることがあります。（虫歯や歯の先端が磨り減っている歯や、エナメル質が薄い下の前歯など）その場合、鎮痛剤を処方することもあります。 費用はいくらですか？ FAPホワイトニングは1回25,000円+税となります。初回はお口の状態の検査の費用で別途4500円必要です。
2024年4月料金改定：FAPホワイトニング1回 30,250円へ改定させていただきます。
ホームホワイトニング
ご自宅で、ご自分で行っていただくホワイトニングです。
歯型を取って、あなた専用のマウスピースを作ります。
費用は上下のマウスピースと約２週間分のホワイトニングのお薬で3万2500円＋税からとなります。（取り扱うお薬の変更により、価格が改定となる場合があります。）
マウスピースを作る為、準備の歯型取りで1回、ホワイトニング前に来院していただく必要があります。ホームホワイトニング１回目の治療費はこの歯型取りの時にいただきます。
マウスピースにホワイトニングの薬を入れて、指定の時間装着してください。毎日続けることで徐々に歯が白くなります。
ホワイトニングする範囲、１回に使う薬の量によって、基本の量のお薬でのホームホワイトニング日数は変わります。
追加のお薬が必要なときは、その都度処方いたします。診察料と薬代で５千円からとなります。
こちらは、歯のコーティング効果はありませんので、ご希望の白さになったところで最後にFAPホワイトニングを受けられることをお勧めしております。
なお、現在、マウスピースを使わないWOWスプレーホワイトニングのお取り扱いは停止しております。
ホワイトニングご希望の際は
どちらのホワイトニングについても、事前のご予約をお願いいたします。 初回はお口の状態の検査の費用で別途4500円ぐらい必要です。 ネット予約では、一般予約から「FAPホワイトニング希望」「ホームホワイトニング希望」「ホワイトニング相談」などとコメントご記入ください。初回は検査と説明、FAPは2回目にホワイトニング治療となります。ホームホワイトニングはトレーを作る為３回目に治療開始となります。
虫歯、歯肉炎・歯周病があるときは、その治療が終わってから日を改めてホワイトニング治療となります。
ホワイトニング治療は、健康保険適用外の自由診療となります。（虫歯や歯周病治療は保険適用となります）
